学んで生かすのニチイ学館も学んで詐欺、老人を食い物

訪問介護最大手で人材派遣業「グッドウィル・グループ(GWG)」の「コムスン」(東京都港区)が、3事業所で勤務実態のないヘルパーを届け、介護報酬を不正請求していたとして、東京都が同社に4300万円の返還を指導していたことが分かった。都は他の事業所でも管理者の不在などがあったとして、同社に業務改善勧告した。

 都は、訪問介護大手の「ニチイ学館」(千代田区)と「ジャパンケアサービス」(豊島区)の2社にも、管理者の専従義務違反やサービス提供責任者の不在があったとして業務改善勧告し、介護報酬の過大請求について自主的に点検、返還するよう文書指導した。ニチイ学館はすでに4100万円を返還している。

 都によると、コムスンは都内に訪問介護事業所3カ所を新設した際、退職したり別の事業所で勤務しているヘルパーを常勤職員とするなど虚偽申請し、不正に介護事業所の指定を受けていた。都は3事業所の指定取り消し処分を内定したが、コムスン側が廃止を届け出たため断念。この間に受給した介護報酬計4300万円が不正請求にあたると認定した。

 このほか同社の別の16事業所で管理者やサービス提供責任者の不在があったとして改善を勧告。さらに147事業所について、介護保険対象外のサービスについて介護報酬を請求していたなどとして、過大請求分を自主的に点検し返還するよう文書指導した。

毎日新聞 2007年4月10日 11時29分 (最終更新時間 4月10日 12時22分)

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