宇宙飛行の前澤氏はなぜ叩かれる?「金持ちの道楽」に「海外では理解できない発想」と反論の声

ロシアのロケットで旅立ち、日本の民間人で初めて国際宇宙ステーション(ISS)滞在を実現した衣料品通販大手ZOZO創業者・前澤友作氏に大きな反響が集まっている。 【写真】ヒョウ柄ワンピース姿の剛力彩芽 「ちょっとずつ大人の階段をのぼりながら…」

 前澤氏は8日夜(日本時間9日未明)にISS内に入り、滞在を開始。ISSを旅行者が訪れることはここ10年以上なかった。12日間過ごす見込みで宇宙では、風船をふくらませる、紙飛行機を飛ばすなど一般募集から採用した100種のアイデアを試すという。今回の「宇宙旅行」には100億を超える費用をかけたと言われている。歴史的な出来事だが、前澤氏に好意的な意見ばかりではない。テレビ朝日の情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」で9日に出演したレギュラーコメンテーターの玉川徹氏が、「水を差して申し訳ないんですけど。私、閉所恐怖症なんでまったく興味ないです」と語ると、「自分が興味ないってこともあって申し訳ないんだけど、『金持ちの道楽』見せられてもなっていう感じですけどね。正直言うと」と論じた。 「驚いたのは玉川氏の発言を受けて、金持ちの道楽というキーワードがネット上で一気に広まったことです。海外に住んでいる人間から見れば、日本国内でこういった発言をする人の考えが理解できない。自分で稼いだお金で夢を与えているんだから何も悪くないだろう、称賛されるべきだという見方が大半です。出る杭は打たれるということわざがありますが、玉川氏のコメントには少し寂しさを感じましたね。思っていても金持ちの道楽など発言する必要はなかったと思います」(米国在住の通信員)  もちろん、批判の声より称賛の意見がはるかに多い。お笑いコンビ・千原兄弟の千原ジュニアは12日、MCを務めるABEMA「ABEMA的ニュースショー」に生出演した際、「あらためて活字で見ると、金持ちの道楽って、別にそんなに悪いことなのかな?という気もしますね。そうですよ、金持ちの道楽ですで非常にいいような。貧乏人の道楽の方が、そんな暇あったら働けと」と持論を展開した。

 前澤氏は自身のYouTubeチャンネルで宇宙からの動画を配信している。11日は「宇宙に着いた前澤から、みなさんへ伝えたいこと。」というタイトルの動画で、同行しているマネジャーの平野陽三さんが撮影した。

 前澤氏は「宇宙という場所は本当にありました」と呼びかけると、カメラが窓に広がる地球をクローズアップし、「見てわかる通りマジで丸いし、マジで青いです。本当にきれい」と感動を伝えた。そして、「伝えたいことは、やっぱ夢かなっちゃったよ、ということで。頑張っていれば夢かなうんだって。本当にかなっちゃって感無量です」と声を上ずらせた。

 批判の声も自身の耳に入っていたのだろう。「お金出せば誰でも行けるじゃん。お金で夢買ってんじゃないのっていう人ももしかしているかもしれないけど、皆さんもそうだと思うけど、マイホームが欲しいとか、結婚式挙げたいとか、車買いたいとか、お金が必要でお金で実現できる夢もいっぱいあると思うから。自分で頑張って稼いだお金で夢を叶えるのはいいと思うんです。特に僕の場合は極端で批判されがちなんだけど、生まれた瞬間からこんなにお金稼いでまさか宇宙に行くとも思っていないわけで。着々と色んな夢を少しずつ叶えていく中で、ついに子供のころからの夢を叶えられたので。皆さんも夢をあきらめずに頑張っていきましょう」と熱弁した。そして、「無重力を証明したい」と体を回転させて無邪気な笑顔を浮かべていた。

 前澤氏の行動、メッセージは届いている。日本人だけでなく多くの人が勇気をもらったことは間違いないだろう。(松木歩)

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