安くないと売れない携帯日本市場?——週間販売ランキング

BCNが7月14〜20日の売れ筋ランキングを発表しました。
GRATINA KYY06
Xperia Z2 SO-03F
Xperia ZL2 SOL25
iPhone 5c 16GB(au)
iPhone 5s 16GB(au)
iPhone 5s 16GB(SoftBank)
AQUOS PHONE ZETA SH-01F
iPhone 5s 32GB(SoftBank)
iPhone 5s 32GB(au)
iPhone 5c 16GB(SoftBank)
 1位は京セラのフィーチャーフォン GRATINA。価格も安く、根強いフィーチャーフォンの需要を一挙に引き受けています。
 2位にはXPERIA Z2。特に安売りもなく、ほぼ1位や2位をキープ。3位は発売からわずか1ヶ月半程度で投げ売りされたXPERIA ZL2に。
 店舗によってはMNP一括0円、キャッシュバックも貰えるiPhone 5cが、iPhone 5sを下しました。4, 5, 10位はiPhone 5cです。
 ちょっと驚いたのが、7位のSHARPのAQUOS ZETAです。これは夏モデルのSH-04Fではなく、なんと昨年冬モデルのSH-01Fです。
 では夏モデルはどこにいったのかというと、25位にいました。後継機にここまで大きく負けてしまうとは。 新型機での差異を訴求しきれていないという以上に、やはり価格差でしょう。AQUOS ZETA SH-01Fは新料金プランなどを条件に、MNP一括特価で販売される光景が各地で見られます。
 AQUOSはそれでもまだマシなほうで、同じ国産機のARROWS NXでは、安売りされている昨年冬モデルのF-01Fは28位に。そして今夏の最新モデルARROWS NX F-05Fは、なんと46位になっています。この辺りの下位のランキングは機種もわりとカオスです。(41位はシャープかんたん携帯 108SH、43位はコヴィアのSIMフリー機 FleaPhone CP-F03a)
 ランキング上位も安売りの目立つ機種がひしめき、国産期待の星SHARPと富士通は夏モデルよりも安くなった昨年冬モデルの方が売れているという逆転現象まで起きています。やはり少し待てば数万円以上の大きな差額が出てくる日本の商慣習も、多少なりとも影響しているかもしれません。あまり短期間で値段が全く変わってしまうようでは、定価で買うのが躊躇われるでしょう。
 現状のランキングでうまくやっているのはiPhoneとXperiaですね。この2ブランドは価格をあまり落とさなくてもしっかり売れるフラッグシップ(5s, Z2)と、低価格モデルのハイローミックスでランキング上位を席巻しています。(冬モデルのZ1f SO-02Fは20位、夏モデルA2 SO-04Fも19位)
 今後は、売れないのに高い定価を付けられた機種よりも、MVNOを中心に、最初から安く、適正価格で売れる、海外製のローエンド〜ミドルレンジモデルが入り込む余地が大いにあると言えそうです。

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