安全な東北、世界へ発信 16、17日、仙台で観光国際会議

 各国の観光分野のトップが集まる世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)グローバルサミットが16、17の両日、仙台市で開かれる。東日本大震災以降、大規模な国際会議が開催されるのは東北で初めて。誘致を進めてきた市は、仙台と東北の観光地の復興状況と安全性をPRする。
 観光業経営者、各国政府、国際機関の代表ら海外からの200人を含め、国内外の約400人が参加する。サミットは引き続き18、19日、東京でも開かれる。
 仙台のサミットは、震災からの復興がテーマ。南三陸町のホテルや、国連機関の関係者らがパネル討論を行い、災害やテロを想定した観光業者の危機管理の在り方を探る。
 16日の歓迎レセプションでは、東北の食材が振る舞われるほか、仙台市がブースを設けて特産品を紹介。仙台すずめ踊りや、「スパリゾートハワイアンズ」(いわき市)のフラガールのダンスで東北の元気を発信する。
 参加者はサミットに先立って13~16日、松島町や岩手県平泉町などの観光地や、仙台市沿岸部の被災地を視察する。
 奥山恵美子市長は10日の記者会見で、「世界の観光関係者に復興の現状や(健康に問題がないレベルの)放射線量の数値を把握し、各国で発信してもらいたい」と期待した。
 仙台市は、交流人口の拡大と経済効果の創出を目指し、国際会議の誘致を進めている。26日には、東南アジア諸国連合(ASEAN)の経済大臣が集まるシンポジウム、7月には大規模自然災害に関する国際会議が開催される予定。

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