安定発電へ水素精製 浄水場で8月実証実験

仙台市水道局と東北大は8月上旬、太陽光発電で水素を精製し、夜間や降雨時に水素と酸素を化学反応させて電力を安定供給する実証実験を仙台市太白区の茂庭浄水場で始める。再生可能エネルギーの有効活用と、浄水場での大容量非常用電源の確保を目指す。
計画では、同浄水場の太陽光パネル(最大出力20キロワット)の余剰電力で水を電気分解し、発生した水素を30立方メートルのタンクにためる。太陽光発電の出力が不足した時は水素で発電し、浄水場外部から供給された電力の使用量抑制を狙う。
水道局茂庭浄水課の太田信課長は「太陽光発電の供給量は日照で変動するが、水素の活用で安定的に供給可能だ。非常用電源としても期待が大きい」と話す。
実験期間は2019年2月までの予定で、事業費は約4億5000万円。東北大大学院工学研究科の津田理教授らの提案を採択した新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「水素社会構築技術開発事業」として実施する。

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