安室奈美恵(37)がピンチに陥っている! 今年、8月に報じられた事務所独立騒動で、年の瀬にもかかわらず「2015年の仕事はいまだゼロ…」と22日発売の女性自身(光文社)で報じられたのだ。14年内の仕事もツアーのみで、ほかに予定がないという状況なのだとか。
そんな業界に干された(?)安室を尻目に、テレビ番組に引っ張りだこの小室ファミリーがいるのをご存知だろうか。ダンス音楽グループのTRF(TK Rave Factory)リーダー・DJ KOO(53)である。年末だけでも25日「ニンゲン観察バラエティモニタリング」(TBS)、「ヒルナンデス」(日本テレビ)、29日「HEY!HEY!HEY!」(フジテレビ)に連続で出演。本業のDJと掛け持ちでのタレント活動が順調なのだ。具体的にDJ KOOのどんな所が魅力なのか?
ネットの反応を見ると――。
「ダウンタウンの松っちゃんに”呪い”とあだ名をつけれていた頃から面白かった」
「芸のない計算ばっかの変なタレントより、よっぽど好感持てる!」
「存在自体がネタキャラ」など
基本的には視聴者の心をがっちりワシ掴みにしている模様。これは金髪の長髪にサングラスという、ちょっとイカつい風貌からは想像できない、天然っぷりと奇天烈さが視聴者にウケている理由だ。
例えば、今年9月に放送された「人生が変わる1分間の深イイ話」(日テレ)でのこと。DJ KOOはテレビの仕事の前になると、必ずその番組出演者全員からの突っ込みに対しての返しを用意して番組に臨むことや、共演するタレントのリサーチを欠かさないことを明かした。それに加え、クイズ番組では本を買って予習勉強をするなど、テスト前の学生さながらのエピソードで笑いを誘った。
ここまで熱心に予習をするようになったのは、「芸人」が一本の放送に全身全霊で打ち込む姿を見てから。芸人と競演した時には決まって番組収録後に、芸人全員の楽屋へ挨拶に行くそうだ。ミュージシャンが芸人をリスペクトしている時点で、既に只者ではないことを理解して頂けるだろう。
更にDJ KOOにはこんな知られざる歴史も――。
同月9月に放送された「ウチくる!?」(フジテレビ)、DJ KOO出演時でのこと。過去にDJ KOOが芸人として活動していたことを、お笑いタレント・古坂大魔王に暴露をされると、1980年に放送されたお笑い番組「笑ってる場合ですよ!」(フジテレビ)出演時の映像がお茶の間に流れた。その映像には今のように風変わりな容姿でなく、むしろ爽やかな青年といった出で立ち。さすがにこれにはDJ KOOも赤面しながら「奥さんにも言ってないよ」
「かぶり物でもなんでもするからこれだけはやめてほしい」
と嘆いた。
上記のようにDJ KOOの場合、もともと芸人志望であったことや、現在でも大の落語ファンであることを公言していることから、備えていたお笑い能力は高くタレント向きであったといえよう。しかし、頻繁にテレビ出演する背景にはこのような事実もあるという。
「音楽業界はCDが売れないことで、不況に苦しめられています。そのため、ミュージシャンでもタレント力があれば、バラエティ番組に出演するなどして糊口を凌がなくては、契約を打ち切られてしまう。DAIGOや『THE ALFEE』の高見沢などもその典型的な例ですね。音楽だけでは食えないんです」(音楽プロデューサー)
このように音楽業界では生き残りを掛けた争いが過熱するばかり。安室がピンチで、DJ KOOがピンで活躍する。小室ファミリー全盛期に誰もが想像つかなかった逆転現象がいつまで続くかは誰にも分からない。もし一つ分かっていることがあるとすれば、それは音楽業界の受難が今後も暫く続きそうだということである。