[東京 27日 ロイター] – 総務省が27日発表した10月の完全失業率(季節調整値)は3.1%となり、9月の3.4%から大きく改善。1995年7月以来、20年3カ月ぶりの低水準となった。女性を中心に雇用情勢は改善傾向が続いている。
厚生労働省が発表した同月の有効求人倍率(季節調整値)は1.24倍で、9月(1.24倍)と同水準だった。
完全失業率は、ロイターの事前予測調査で3.4%が予想されていた。
季節調整値でみた10月の就業者は前月比3万人減の6396万人となり、2カ月ぶりに減少した。一方、完全失業者は22万人減の206万人で、3カ月ぶりに減少。非労働力人口は同26万人増の4469万人となり、3カ月ぶりに増加した。
この結果、完全失業率は3.1%となり、前月から0.3%ポイント低下した。特に女性は2.7%と前月から0.4%ポイント低下。1993年9月以来、22年ぶりの低水準となるなど労働参加が進んでいる。
総務省では、15━64歳の就業率が74.0%と過去最高水準となったことも踏まえ、「人手不足感の高まりを背景に求職が雇用に結び付いている」と分析。「雇用情勢は引き続き改善傾向で推移している」とみている。
有効求人倍率は、ロイターの事前予測調査で1.24倍が見込まれていたが、結果はこれと同水準だった。新規求人倍率は1.83倍と前月から低下。有効求人数は前月比0.3%増、有効求職者数は同0.1%減だった。