店の従業員が客からの暴力や説教など悪質なクレームを受けるケースが相次いでいることから、厚生労働省は、客による迷惑行為から従業員を守るための初めての指針を策定する方針です。
小売店や飲食店などでは、従業員が客から暴力や説教など悪質なクレームを受けるケースが相次いでいて、労働組合の調査では、被害を受けたことがある人が7割に上りました。
このため厚生労働省は客による悪質なクレームの被害を防ごうと、初めての指針を策定する方針です。
指針では、悪質なクレームについて職場内のパワハラと同じような迷惑行為と位置づけ、従業員を守るために企業が取り組むべき対策を盛り込むことにしています。
また、どんな行為が迷惑行為にあたるかについても示される見通しです。
客による迷惑行為は「カスタマーハラスメント」とも呼ばれていますが、防ぐための法律や指針などはなく労働組合や一部の企業から整備を求める声が上がっていました。
厚生労働省は今後、パワハラやセクハラの対策を協議する審議会で、指針の具体的な内容について検討することにしています。