身長別標準体重から算出した肥満度が20%以上の「肥満傾向児」の割合が、幼稚園を含む宮城県内の児童生徒(5~17歳)の全学年で男女とも全国平均を上回ったことが17日、文部科学省が公表した2021年度学校保健統計調査速報で分かった。太り過ぎの子どもが多い状況が続き、県教委は「将来の健康リスクがあり、食事や運動を中心に適切な生活習慣の定着に取り組みたい」と説明する。
肥満傾向児の割合は、小4女子(14・73%)と小6女子(16・05%)が全国1位で、中2男子(14・39%)が2位。男女とも小中学校の大半の学年で全国順位が10位以内に入った。
県内の児童生徒の平均身長と体重は表の通り。身長は中3男子、中3女子、高3女子を除いて全国平均を上回り、男女とも半数以上の学年で全国順位が10位以内。体重も男女とも全学年で平均を超えた。
健康状態の調査では、裸眼の視力が1・0未満の児童生徒が小学37・5%(全国平均36・9%)、中学64・0%(60・3%)、高校66・6%(64・4%)といずれも全国平均を上回った。虫歯の割合も、全ての学校で平均より4・1~11・0ポイントそれぞれ高かった。
調査は県内の163校を抽出。対象者は発育状態が1万4295人、健康状態が7万2327人。20年度に続き、新型コロナウイルスの影響で例年6月までの健康診断が年度末までの実施となったことで、調査期間も延長された。