宮城の子の「肥満傾向」続く 体重は全学年で全国平均超

児童生徒の年齢や身長別の標準体重から算出した肥満度が20%以上の「肥満傾向児」について、宮城県内の割合は小1男子、高2女子を除く全学年で全国平均を上回ったことが28日、文部科学省が公表した2020年度学校保健統計調査確報で分かった。文科省が都道府県別の発表を始めた06年度から、肥満傾向の子どもが多い状況が続いている。

 肥満傾向児の割合は小2女子(10・96%)、小3女子(15・31%)が全国1位。小4男子(19・90%)、中1男子(17・04%)、高2男子(17・10%)、小4女子(14・10%)が2位。小学生の男女で全国順位が高かった。
 肥満度がマイナス20%以下の「痩身(そうしん)傾向児」の割合は男子では幼稚園5歳、小1~3年、女子では小1、小2、小6、高1、高3を除き全国平均を下回った。
 県内の児童生徒の平均身長と体重は表の通り。身長は男子が全学年で、女子が中1、高2を除いて全国平均を上回った。体重は男女ともに全学年で全国平均を上回った。
 健康状態の調査では、小中高校で虫歯の割合が平均を超えた。裸眼の視力が1・0未満の児童生徒は幼稚園25・1%(全国平均27・9%)、小学38・2%(37・5%)。中学60・1%(58・3%)、高校57・2%(63・2%)だった。
 肥満傾向児の割合が全国平均を上回る状況について、県教委保健体育安全課の担当者は「健康課題の一つとして重要視している。適切な食事や睡眠、運動の呼び掛けを推奨したい」と話した。
 県内の163校を抽出して調査。対象は発育状態調査が1万4264人、健康状態調査が7万2552人。20年度は新型コロナウイルスの影響で、健康診断の実施が例年の6月末から年度末までに延長されたのに伴い、調査期間も延長された。

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