県内の歴史や観光について出題するご当地検定「宮城マスター検定」の1級試験が16日、県庁であった。同検定は東日本大震災後に休止し、4年ぶりの復活となった。1級は過去3回の平均合格率2.9%という難関で、今回は県内外の10~80代の男女219人が挑んだ。合否は来月15日に発表される。
受験したのは2級に合格済みか、ウェブサイトの事前テストで受験資格を得た人。カタールの支援を受け、被災した女川町に建設された大型冷蔵施設の名称を四つの選択肢から選ぶなど震災・復興関連の出題もあった。
このほか、鳴り砂で知られる気仙沼市大島の「十八鳴浜(くぐなりはま)」を漢字で書く記述問題などが並んだ。50問中40問以上正解すれば合格となる。
利府町の会社員赤川博之さん(32)は「宮城に住んでいるので、地域のことを知っていれば面白いと思い受験した。難しかったので、合格の可能性は50%くらいだと思う」と話した。
宮城マスター検定は、県が2007年度にスタートさせ、1級は08年度に始めた。震災による休止を経ての再開に当たり、県は被災経験の伝承、被災地の新たな地域資源の発信なども目指すことにした。