宮城県南三陸町歌津の伊里前川でシロウオ漁のシーズンが到来し、地元に春の訪れを告げている。
「ザワ」と呼ばれる高さ約40センチのV字の石組みを川幅いっぱいに設置。潮が満ちて川の水位が上がると、V字の頂点に仕掛けた籠に体長5センチほどのシロウオが次々と吸い込まれた。
漁は1日に始まった。昨年に比べて海からの遡上(そじょう)の時期が半月ほど早く、漁獲量も多いという。
伝統のザワ漁は現在、町内の4戸で行っている。祖父の代から続ける渡辺千之さん(71)は「今年は序盤から豊漁だ。春の味覚であるシロウオを楽しみに待っている人のため、漁に励みたい」と話した
最盛期は4月下旬~5月上旬。漁期は5月末まで。