宮城・大衡の国道4号、渋滞緩和へ調査 東北地方整備局

 東北地方整備局は本年度、宮城県大衡村の国道4号の4車線化などに向けた調査に着手する。宅地化の進行と企業の工場立地で道路は慢性的に渋滞し、地域住民から拡幅を望む声が高まっていた。調査の開始により、懸案だった県北の渋滞緩和に向け動きだす。
 整備局によると、対象区間は2車線の大衡村大衡〓木-駒場蕨崎の約4.5キロ間。
 有識者による委員会を発足させ、4車線化と迂回(うかい)路のどちらが適切かを調べる。地域住民や立地企業へのアンケートも実施する。調査終了までには1~2年かかるとみられる。
 調査終了後、整備局は県との都市計画変更の手続きに入り、国土交通省に事業化を要求する。用地買収もあり、現段階では着工や完成などの時期は未定。
 大衡村には、トヨタ自動車東日本が本社工場を置く第2仙台北部中核工業団地がある。トヨタ関連の企業進出もあり、国道4号はトラックが多数通行している。
 6月には大崎市民病院新本院が4号に近い同市穂波に移転し、通院による交通量増加が予想される。整備局道路部は「住民の声を聞き、整備に向けた課題を集約したい」と説明する。
 大衡村は役場内にプロジェクトチームを編成し、4車線化の早期実現を求めてきた。跡部昌洋村長は「誘致企業の増加に伴い朝夕の渋滞が目立ち、従業員や村民から解消を望む声が寄せられている。渋滞改善へ一歩前進したことは喜ばしい」と話した。

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