宮城県富谷市は10日、宿場町としてにぎわった同市富谷新町に10月開館予定の観光施設の名称を「富谷宿観光交流ステーション」(愛称・とみやど)にすると市議会全員協議会で報告した。
2月3~28日に行った公募に158件の提案があり、職員やテナント入居者の審査で決定。市企画政策課の担当者は「現代の宿駅として再興する姿を名称に重ね、愛称には富谷の歴史や文化が宿る場所との意味などを込めた」と説明した。
名称はこれまでの仮称と同じで、支持する声が多数あった。愛称は市内の女性会社員らが考案した。
新施設の中核店舗2棟には、人気バンド「MONKEY MAJIK(モンキーマジック)」の市在住のメンバー2人が設立した会社と、市役所屋上で養蜂に取り組むNPO法人SCRが入る。富谷産蜂蜜の販売や茶屋などを開く。
市設置の起業塾「富谷塾」の女性塾生3人もジェラートや定食などの店を出す。「富谷宿焼 薫風窯」と題した陶芸教室もある。
新施設は2020年の富谷宿開宿400年記念事業の柱で、衆院副議長を務めた内ケ崎作三郎(1877~1947年)の生家に整備。内ケ崎の業績を伝える歴史文化伝承館も設ける。