東日本大震災の伝承に取り組む一般財団法人「3・11伝承ロード推進機構」(仙台市)は、震災の復旧活動に尽力した建設業者の記録をまとめた「映像アーカイブ事業」に山元町の野村建設の作品を認定した。
野村建設は津波で甚大な被害を受けた山元町で、がれき撤去や行方不明者の捜索に当たった。保管していた写真や社員の証言などを基に、日常を取り戻そうと奮闘した1年余りを約8分の映像に収めた。同社と推進機構が共同で制作した。
4月に仙台市内であった認定証交付式と映写会があり、石垣弘志社長は「震災を経験していない若者に見てもらい、防災意識の向上につなげてほしい」と語った。映像は機構のホームページで公開し、伝承イベントなどでも活用する。認定映像は計10作品となった。