宮城・村井知事「関電に誠意感じない」 川崎の風力発電計画

宮城県川崎町で風力発電事業を計画する関西電力が20~25日、町内で開く住民説明会を報道機関に原則非公開とした対応について、村井嘉浩知事は20日の定例記者会見で「誠意が感じられない」と批判した。

 16日の県環境影響評価技術審査会は、予定地の一部に蔵王国定公園が含まれていることを疑問視し、関電は公園を外す方針を明らかにした。知事は「そもそも入れるべきではない。より環境に配慮した計画にしようとする姿勢が見られないという(審査会の)非常に厳しい意見は、もっともだ」と指摘した。

 事業者に意見を表明できる「関係自治体」が川崎町のみとされている点についても「関電に対して蔵王町に相談し、丁寧な説明をするよう求めた」と述べた。

 衆院選挙区画定審議会が16日公表した区割り改定案では、県内の定数が6から5に減る。知事は「沿岸部は東日本大震災の影響で人口減少が急激に進み、定数減に直結する。(人口減の)社会的な要因を考慮することも重要ではないか。政治の力を必要とする場所から国会議員が少なくなるのは制度の大きな問題だ」と強調した。

 金子恭之総務相が19日、マイナンバーカード普及率に応じ、自治体の地方交付税の算定に差をつける考えを表明した。知事は理解を示した上で「普及によって将来的に県民の利便性は向上する」と力説。都道府県26位(43・4%)の普及率アップを目指し、新型コロナウイルスワクチンの大規模接種会場で、交付申請の支援に取り組む考えを明らかにした。

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