砂像制作の全国大会「サンドアートジャパンカップ」の表彰式が9月7日、宮城県東松島市野蒜であり、同市の地域おこし協力隊で世界的な砂像作家の保坂俊彦さん(50)が3連覇を果たした。
大会は3回目で秋田、千葉、高知各県などの作家10人が出場。防災体験型宿泊施設「KIBOTCHA(キボッチャ)」敷地内で4~6日に1日8時間ずつかけて高さ、幅、奥行き各1・8メートルの作品を仕上げた。
表彰式で渥美巌市長ら5人が完成度や技術、デザインなどの4項目で審査した結果を発表。1位となった保坂さんの「螺旋(らせん)」は、頭の南京錠が開き、リンゴの皮がむけるようにして、アイデアが連なって出てくる姿を表現した。
保坂さんは「今回で出場は最後と決めており、良い結果で良かった。今後は裏方として東松島からサンドアート界を底上げしたい」と意気込む。
観覧した宮城県石巻市の会社員山崎佳彦さん(53)は「制作者の思いを聞くと作品の見え方が変わって奥深い。大会の素晴らしさを周りの人に伝えたい」と話した。
大会は、キボッチャを運営する貴凜庁主催の「なないろの芸術祭」の一環。作品は風雨などで壊れる12月ごろまで展示される予定。