宮城・石巻 旧北上川河口の「かわまち交流拠点施設」完成 センターや広場を整備

宮城県石巻市は10日、市が東日本大震災で被災した旧北上川河口部で2016年度から進めてきた「かわまち交流拠点施設」の整備が、3月に完了したと発表した。中心商店街と連携したイベント開催などにより、交流人口の拡大や地域経済の活性化が期待される。

 

 市は、中心部を流れる旧北上川を生かしたまちづくりを進めるため官民で河川沿いの1・3ヘクタールに、いしのまき元気いちば、かわまち交流センター、立体駐車場などを造った。交流センター北側の0・2ヘクタールに3月、最後の施設として屋外ステージや噴水などを備える交流広場が完成した。

 総事業費約32億3300万円のうち、約30億2500万円は復興交付金など国の財源を活用した。

 市の取り組みは昨年12月、河川空間を生かした先進的な事例を表彰する国土交通省の「かわまち大賞」を受けた。震災後に整備された旧北上川の堤防に元気いちばの2階から出入りできるよう工夫した点などが評価された。

 10日の定例記者会見で斎藤正美市長は、事業完了について「中心市街地との一体感を生み出し、今までにないにぎわいを創出する場になる」と話した。

 事業完了を記念して22、23の両日、交流広場などでバンド演奏やカヌー体験といったイベントが開かれる。

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