宮城初のEUハサップ 気仙沼の水産加工場「サンリクフーズ」が取得

農林水産省は7日、宮城県気仙沼市の水産加工場「泰興商事 サンリクフーズ」に、欧州連合(EU)向けの食品衛生管理認証「HACCP(ハサップ)」の認定書を交付した。加工施設のEUハサップ取得は県内で初めて。
 サンリクフーズはスケトウダラの魚肉ソーセージを製造しており、運営会社の泰興商事(大船渡市)は2021年1月にもフランスやイタリアなどに向けて輸出する。
 農水省で交付式があり、食料産業局の塩川白良(しらら)局長が阿部泰浩代表取締役(56)に認定書を手渡した。阿部氏は「年間計240トンの輸出を目標にしたい」と語った。認定は8月27日付。
 EUハサップは、原材料の調合から包装までの各工程ごとに、微生物の汚染や異物混入を防ぐ管理体制がEUの求める基準を満たすと認定される。
 サンリクフーズは18年10月、マレーシアの政府機関からイスラム教徒(ムスリム)の戒律に沿った「ハラル」認証を取得している。阿部氏は「欧州のムスリムたちに、ピザの具材として広めたい」と意欲を示す。
 農水省輸出先国規制対策課によると、東北では8月末現在、青森県8、福島県1の水産加工施設がEUハサップの認定を受けている。

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