宮城最大規模「JA仙台」25年4月誕生 仙台や名取岩沼など、合併予備契約を承認 正准組合員4・8万人

宮城県のJA仙台(仙台市)と県南のJA名取岩沼(名取市)、JA岩沼市、JAみやぎ亘理(亘理町)は26日、それぞれ臨時総代会や臨時総会を開き、いずれも合併予備契約を承認した。2025年4月1日の合併が正式決定し、県内最大規模のJAが誕生する。

「一大消費地の仙台圏への出荷を増やす」

 4JAは26日午後、一斉に総代会などを開催。9月に締結した予備契約の特別議案が提出され、採決の結果、出席した総代らの3分の2以上が賛成し、承認された。予備契約は承認をもって本契約に移行した。

 合併推進協議会の藤沢和明会長(JA仙台代表理事組合長)は「今後は4JAが一緒になり、いかにして新しい目標に取り組むかが大事。一大消費地の仙台圏への出荷を増やすことで、地域農業の活性化につなげていきたい」と語った。

 25年4月に誕生する新JAは「JA仙台」の名称を引き継ぐ。事業本部制を導入し、本店は仙台市宮城野区にあるJA仙台の本店と同じ場所に構える。JA名取岩沼、JA岩沼市、JAみやぎ亘理の本店は地区統括支店とし、トップには当面、地区統括理事を置く。

 新JAの正准組合員(23年度実績)は4万8866人、貯金残高(同)は4445億円。東北で3位、県内では1位の規模になる。人口109万人の仙台市など6市5町を管内とする。

 4JAは23年9月に合併推進協を設立し、基本構想の検討などを進めた。合併で営農技術の共有や財務基盤の強化を図り、仙台圏を中心に販売力を高める。

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