宮城産ホヤ復活の輝き 南三陸・震災後初水揚げ

 宮城県産ホヤが、東日本大震災後初めて南三陸町で水揚げされた。宮城を代表する海産物の出荷に、漁業関係者は水産都市復活へ手応えを感じ取った。
 同町戸倉の村岡賢一さん(62)らは14日午前7時、津の宮漁港から約1キロ沖の養殖場へ。ロープを引き上げると丸々と育ったホヤが姿を見せ、朝日を浴びて色鮮やかに輝いた。県漁協志津川支所によると、初日の水揚げは約5000個(約1トン)で町内の産直施設で販売した。
 村岡さんは「ほんのり甘みがあって味は上々。夏が近づけば身も厚みを増す。ようやくここまで来た」と笑顔で言った。
 同支所のホヤ漁は資源保護のため当分不定期とし、産直を主な出荷場所にするという。戸倉地区のホヤは養殖、天然とも震災で全滅。塩釜市浦戸諸島周辺で残った種苗を譲り受け育ててきた。

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