宮城県北5農協、合併を可決 新農協7月発足へ

宮城県北部の農協合併構想で、栗っこ(栗原市)、南三陸(南三陸町)、あさひな(大和町)、いわでやま(大崎市)、みどりの(美里町)の5農協は23日、各地で臨時総代会を開き、合併議案をそれぞれ賛成多数で可決した。7月1日に合併し、新たに「新みやぎ農協」が発足する。

 存続農協となるみどりの農協では合併・合併予備契約の承認議案について無記名投票を実施。管内の大崎市田尻地区を中心に反対活動が展開されていたが、投票数455のうち、賛成318、反対135、無効2となり、可決要件の3分の2をわずかに上回った。他の4農協は賛成が圧倒的に多かった。
 合併推進協議会長を務めるみどりの農協の大坪輝夫組合長は、総代会終了後の記者会見で「組合員が『合併して良かった』とメリットを実感できる新農協を目指す」と述べた。
 新農協の本店は栗原市に置き、同市築館の旧玉沢小校舎を再利用する。5農協の本店を地域拠点とする地区本部制を導入し、12市町村で事業展開する。仙台市太白区に直売所を設ける。
 5農協を合わせたコメ販売高(2017年度実績)は179億円で全国トップ。米穀を含む販売品販売高は330億円(同)で全国11位の規模。正組合員数は3万7507人。
 県北部の農協再編を巡っては、8農協が17年7月に合併推進協を発足させ、今年4月の合併を目指した。いしのまき(石巻市)、加美よつば(色麻町)、古川(大崎市)の3農協が相次いで推進協から離脱し、合併期日を3カ月延期した。

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