宮城県教委は9日、県立高志願者を全国募集する入試制度を検討する専門委員会の第3回会合をオンラインで開いた。2018~20年度の3年連続で、出願者が募集定員を下回った学校を対象にモデル校を選定する方針を明らかにした。
前提条件を満たす28校のうち、導入を希望する学校や市町村の意見を考慮する。県教委は、県内の受験生に影響が出ないよう定員割合を調整するほか、当初の実施期間を5年以内と設定する考えを示した。
県教委の方針に対し、委員からは「効果を検証するにはある程度長期間必要なのでは」「1年ごとに実施状況を報告してはどうか」といった意見が出た。
委員長の田端健人宮城教育大教職大学院教授(教育学)は「全国から来る生徒の高校生活を保証するため、地域との連携や情報共有を密にする必要がある」と指摘した。
県教委は7月、高校入学者選抜審議会の了承を得た上で、最終決定する。早ければ、23年度の実施を目指す。