宮城県警は22日、県警が管理するメールサーバーが何者かに悪用され、不特定多数に宛てたメールの中継点として使われたと発表した。メールは海外から届いて海外に送信されたとみられ、総数は約3万件に上る。全国の都道府県警でメールサーバーが不正中継に使われたのは初めてという。
県警情報管理課によると、不正中継があったのは20日午後7時ごろから22日午前0時ごろまでの間。プロジェクトの融資を持ちかける英文のメールで、県警のメールサーバーを経てドイツやポーランドなどの欧州に送られたとみられる。発信元のドメイン(インターネット上の住所)は複数の海外だった。
不正使用されたのは県警職員が外部とやりとりするメールのサーバー。20日午後6時ごろから送受信が滞る状況が続き、21日午前1時半に中継点として悪用されていることが判明した。送られてくるメールを削除するとともに対策を講じた結果、22日午前0時ごろに不正中継が止まった。情報流出やウイルス感染は確認されていないという。
県警情報管理課は「同種事案が発生しないよう対策を強化する。万が一メールが届いたら破棄してほしい」と呼びかけている。