宮城県議会11月定例会は25日開会した。新型コロナウイルスに集団感染した自民党・県民会議の議員10人と濃厚接触者の議員4人の計14人が欠席する異例の事態の中、初日の審議が行われた。会期は12月16日までの22日間。
14人は今月17日、仙台市内の飲食店で会食をした際にマスクを着用せず十分な距離を取らなかったことで、クラスター(感染者集団)が発生した可能性が指摘されている。
この日の本会議場は、当選回数や年齢が若い順に決められる座席の中で、自民会派の2~3列目の多くが空席に。出席した際に議員が自分で立てる「氏名柱(しめいちゅう)」も14本が横倒しのままで、新型コロナ関連以外の欠席者はいなかった。定数59の半数を超える43人の出席で定足数を満たしたが、閑散としたまま村井嘉浩知事の議案提案などの議事が進んだ。
10人の氏名について、正副議長と自民会派は本会議後に5時間以上協議した結果、「感染者が出た場合のルールが決まっていない」として非公表にすると決めた。
一方、国会議員が感染した場合は氏名や感染が判明した日付、症状などが公表されることから、仙台市議会は今年4月、市議に感染者が出た場合は同様の事項について公表すると決めている。
26日の本会議も同様に空席が目立つとみられ、27日から議案調査のため休会。再開は12月3日の一般質問となる。【深津誠】