宮城野高とインドネシアの生徒がSDGsテーマに絵画制作「地球愛そう」思い塗り重ねる

宮城野高(仙台市宮城野区)とインドネシアの高校の生徒が共同で、国連の持続可能な開発目標(SDGs)をテーマとした絵画を完成させた。生徒同士がオンラインで議論しながら約9カ月かけて制作。今月末まで宮城野高の昇降口に壁画として飾られる。

 生徒たちは縦1・5メートル、横3・6メートルの黒板サイズの布に、ポスターカラーで描いた。「地球を愛そう」をテーマに、中央に地球が描かれ、コップの中に水と植物が表現されている。その回りに魚やソーラーパネルがついた建物、飛んでいる本などが描かれている。

 宮城野高は一般財団法人ジャパンアートマイル(兵庫県)のプログラムに参加。昨年6月から、インドネシアのエムエスエーセントポーラスポンティアヌク校とオンラインで交流してきた。

 SDGsが掲げる「水」「エネルギー」「産業と技術革新」について議論し、絵の内容を詰めた。昨年末に宮城野高の生徒たちが描いた絵をインドネシアに送った。一部を書き加えてもらい、今年2月に完成。絵は外務大臣賞を受賞した。

 今月1日には両校生徒約60人がオンラインでプログラムを振り返った。

 普通科3年の岩田悦子さん(17)は「きれいな水を得るためには人々の意識を変える必要があり、教育が大切だと考えた。自分の興味を持つ分野をつくるきっかけになった」と振り返った。向田司さん(17)は「海外に目を向けていきたいと思った」と話した。

 プログラムを担当した鈴木幸恵教諭は「議論をするにつれて、生徒らが意見を自分で言うようになった。これからも恐れずに自分を表現できるようになってほしい」と語った。

タイトルとURLをコピーしました