宮城7蔵元の技を結集「至高の酒」開発

宮城県を代表する七つの蔵元でつくるグループ「DATE SEVEN(伊達セブン)」が今月、初めて共同開発した同名の新酒を発売した。製造工程ごとに各蔵元が作業を担当し至高の酒を目指した。グループの活動期間は7年で、毎年担当を替えて新たな味作りに挑戦する。

メンバーは「山和」の山和酒造(加美町)、「伯楽星」の新沢酒造(大崎市)、「宮寒梅」の寒梅酒造(同)、「萩の鶴」の萩野酒造(栗原市)、「黄金沢」の 川敬商店(美里町)、「墨廼江(すみのえ)」の墨廼江酒造(石巻市)、「勝山」の仙台伊沢家勝山酒造(仙台市)の7蔵元。
ことし1月にグループを結成した。蔵元同士の会合でそれぞれの技術について意見交換した際、「せっかくだから、共同で1本造ろう」と意気投合した。
1年目のことしは山和酒造がリーダーを務め、醸造場所を提供して仕込み全体を管理。他の蔵元は、新沢酒造が精米、墨廼江酒造がもろみ管理、勝山酒造が上槽(搾り)などを担当し、精米以外は山和酒蔵に集まり作業した。
米は宮城県産の酒米「蔵の華」を使った純米大吟醸で、精米歩合は通常の40%よりもさらに磨いて33%とした。香りは控えめで、米から出るほんのりとした甘みが特徴の上品な酒に仕上げた。
一升瓶2000本、四合瓶4000本を造った。価格は一升瓶が税抜き4000円、四合瓶が同2000円。グループ名にちなみ、7月7日に東京・渋谷のレストランでお披露目会を開いた。各蔵元と取引のある酒屋などで販売している。
グループはそれぞれの蔵元の技術や強みを共有し、酒造りのレベルアップを目指す。新沢酒造の新沢巌夫社長(40)は「最終的に自分たちの酒の品質を向上させたい。宮城の酒文化の発展にもつながることを期待する」と話した。

タイトルとURLをコピーしました