物価高や円安などを受け、政府が28日に策定する総合経済対策の案がまとまりました。電気料金の負担を緩和する支援制度では、電力の使用量に応じて家庭に請求される料金を来年1月から1キロワットアワー当たり7円補助し、およそ2割抑制するとしています。
政府の総合経済対策の案によりますと、電気料金の負担を緩和する支援制度では、電力の使用量に応じて各家庭に請求される料金を、来年1月から1キロワットアワー当たり7円補助し、およそ2割抑制するとしています。
また、企業向けでは、家庭向けの半額となる1キロワットアワー当たり3.5円を補助し、家庭、企業向け、いずれの支援制度も、脱炭素の流れに逆行しないよう、来年9月には負担の緩和の幅を縮小するとしています。
一方、子どもに関わる分野では、妊娠から出産、子育てまで一貫した支援を充実させようと、0歳から2歳の子どもがいる世帯などを対象に、育児用品の購入などの負担を軽減するため、合わせて10万円相当の経済的支援を行うとしています。
そして、経済的支援を継続的なものにするため、安定財源の確保を検討していくとしています。
政府は、総合経済対策を実行に移すための歳出について、与党などとも最終的な調整を進めていて、どの程度の規模になるのかが焦点です。
松野官房長官「変化に切れ目なく対応」
松野官房長官は、午後の記者会見で「電気料金負担の激変緩和措置を含め足元の物価高騰など経済情勢の変化に切れ目なく対応し、『新しい資本主義』の加速により日本経済を再生するため、物価高や円安への対応、構造的な賃上げ、成長のための投資と改革を重点分野とした総合的な対策としていきたい」と述べました。