富士山入山料「任意で1000円」 作業部会合意

静岡、山梨両県が本格導入を目指す富士山の入山料について話し合う富士山世界文化遺産協議会の作業部会が25日、山梨県富士吉田市で開かれ、5合目から山頂を目指す登山者に1000円を納めてもらうとする制度の概要を決めた。法的に強制力のない協力金(寄付金)とし、通年でインターネットやコンビニでの支払いも可能にする。
〔写真特集〕静岡新聞のカメラマンが捉えた富士山
 制度案は有識者による専門委員会が固め、両県がそれぞれ、山小屋関係者らの会議で大筋了承していた。合意した新制度は12月下旬から来年1月上旬まで、両県のホームページに掲載する。一般からの意見を集め、来年1月22日に両県知事が出席して開く富士山世界文化遺産協議会で正式決定する。
 入山料は、富士山の登山客の増加や今年6月の世界遺産登録を踏まえ、環境保全や安全対策の費用に充てるため導入を検討。今夏には期間限定で試験徴収を実施した。
 集めた入山料は両県がそれぞれ基金を設置して管理する。トイレや救護所の新設や改修など、5合目以上の事業の財源とする方針だ。具体的な使途は事業選定委員会を設置し、毎年度審議するとしている。

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