富士通は13日、電源コードを接続せずに携帯電話などの電子機器を充電できる「ワイヤレス」技術を開発したと発表した。機器と充電器が数センチ離れていても充電が可能で、複数の端末を同時に充電できるという。2012年をめどに実用化を目指す。
新技術は、富士通研究所が開発した。コイルとコンデンサを使って微弱な電波を使って電力を送る「磁界共鳴方式」を採用。充電器と端末の両方に特殊な装置を取り付け、離れた距離でも充電できるようにした。従来の「電磁誘導方式」では、数ミリ程度の距離しか電力を送れず、充電できる機器は1台だけだった。
富士通は、2012年に携帯電話やパソコンなどのモバイル端末に同技術の搭載を目指す。また、電気自動車の充電などへの用途拡大も見込んでいる。