富谷茶で祝う開宿400年 「とみやど」先行公開も

江戸時代に宿場町富谷宿が築かれ、茶の産地としても知られた宮城県富谷市富谷新町のしんまち通りで24日、富谷茶と宿場町を楽しむ会(市、富谷しんまち活性化協議会主催)が始まった。1620年の開宿から400年を迎える記念事業の一環。

 元衆院副議長で牧師、早大教授でもあった内ケ崎作三郎(1877~1947年)の生家を大規模改修し、来春開館する観光施設「富谷宿観光交流ステーション」(とみやど)を一足早く公開。施設内にある内ケ崎の業績を伝える記念館を披露し、テナントの飲食店がテークアウト用に総菜を販売した。
 参勤交代時の宿として使われた旧脇本陣「気仙屋」では、茶畑を所有し製茶もしていた旅館(1764年創業、1973年廃業)の歴史を紹介。明治天皇が東北行幸の際に立ち寄った奥の間を特別公開し、かつての特産品の復活を目指して市内で栽培されている富谷茶が振る舞われた。
 訪れた人は旧家の歴史に興味津々の様子。市内の会社員郷古章さん(51)は「念願の富谷茶を飲むことができた。ベッドタウンとのイメージが変わり、新鮮だった」と話した。
 楽しむ会は25日まで。時間は午前10時~午後3時半。茶席への参加は予約制で既に締め切ったが、とみやどの見学は自由にできる。

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