小学生の算数応用力、落ち込む 仙台市学力検査

仙台市教委は、市内の小中学生を対象に4月に実施した市独自の標準学力検査の結果を公表した。平均正答率はおおむね目標値を達成したが、目標値を5ポイン ト以上上回った教科数は前年度より減った。生活・学習状況調査では「将来を考えると楽しい気持ちになる」との回答がほとんどの学年で減少した。
小学校の検査には、3~6年の3万4121人が参加した。平均正答率は、各学年の計14教科のうち11教科で目標値をクリア。3教科(小3国語、小4国 語、小4理科)で下回った。理科で全般的に応用力の高さがうかがえた一方、算数の応用力をみる項目のうち「表現」では各学年で目標値を5~10ポイントも 下回った。

◎中学生の正答率14教科全て目標上回る

中学校の検査は、全学年の2万5661人が対象。平均正答率は計14教科全てで目標値を超えた。社会では、1年の正答率が今回の調査全体の中で唯一、目標値を5ポイント以上上回った。国語では2、3年の話す・聞く能力と書く能力などが目標値を大きく上回った。
生活・学習調査には、小2~中3の6万8218人が参加した。「計画を立てて家で勉強をしている」「将来の可能性を広げるために勉強を頑張っている」との 回答割合がともに前年度より増加した。一方で「将来を考えると楽しい気持ちになる」との回答は、中3を除き、東日本大震災前の2010年に比べて5年連続 で減少している。
公表は26日。市教委学びの連携推進室の佐藤淳一室長は「結果を分析し、きめ細かな指導に反映したい」と話した。

タイトルとURLをコピーしました