小山市が独自放射線基準 0・31マイクロシーベルトで屋外活動制限

 小山市は7日までに、小中学校や幼稚園・保育所での屋外活動を制限する空間放射線量を独自に毎時0・31マイクロシーベルトと設定した。この基準を超えた場合は屋外での活動を3時間以内に制限し、大幅に超えた場合はさらに短縮する。県内で屋外活動を制限する独自基準を設けた自治体は小山市が初めてという。
 市内では今週末から中学校の運動会が始まり、小学校、幼稚園・保育所と続き、屋外での活動が多くなる。このため、子どもや保護者の不安を和らげようと、基準を設けた。
 基準は、国際放射線防護委員会が、自然放射線と医療被曝を除く放射線量として定める年間1ミリシーベルトに、自然界から放出されるとされる年間0・64ミリシーベルトを加え、年間1・64ミリシーベルトと設定。1日24時間のうち屋外活動を8時間とし、屋内で放射線を受ける係数を0・4として、1時間当たり0・31ミリシーベルトを算出した。
 市は6月中旬から、小中学校や幼稚園・保育所などで週2回、1時間当たりの放射線量を測定している。これまでは0・25マイクロシーベルトが最高で、最近は0・02~0・17マイクロシーベルトで推移しているという。
 基準値を超えた場合は、市教委などが再度測定した上で屋外の活動を制限する。各地区公民館は平日毎日、放射線量を測定しており、同測定で基準を超えた場合も地区内の小中学校などで再測定を行う。
 市は「国の統一的な基準がない中、暫定値として設定した。今後国や県が新たな基準を設ければ、そちらへ移行する」としている。

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