小惑星「東北」3月11日に太陽・地球と一直線

 埼玉県狭山市のアマチュア天文家・佐藤直人さん(58)が、1997年に自身で発見した小惑星に東日本大震災後、「Tohoku(東北)」と名付けた。
 小惑星は偶然にも震災1年の11日、太陽や地球と一直線上に並ぶという。
 岩手県庁で5日に記者会見した佐藤さんによると、昨年5月11日、「世界がこの大災害を忘れないようTohokuと名付けたい」と国際天文学連合(本部・パリ)小惑星センターに申請。通常なら半年以上かかるというが、1か月余りで認定された。
 「Tohoku」は直径数キロ。火星と木星の間にあり、約3年8か月で太陽の周りを1周する。17・7等級と暗く、肉眼では見えないが、11日には獅子座の中、火星のすぐそばに位置するという。佐藤さんは「日本では、死者の魂が星になるという言い伝えもある。11日は空を見上げ、犠牲者への思いをはせてもらえれば」と話している。

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