小粒でも「味は上々」 生カキ出荷始まる 初入札で高値

今季の宮城県産生食用カキの出荷が15日、始まった。猛暑の余波で実入りが不十分だったため、例年と比べ2週間ほど遅れた。東日本大震災の影響で生産量が減少していることもあり、初入札では震災前を大幅に上回る高値が付いた。
 約2.5トンが出荷された宮城県石巻市での入札は、10キロ当たりの最高値が5万円を超えた。平均は3万6031円で2010年度の2.5倍。県漁協は「ここ数年で例のない高値。生産量が少なく、仲買業者も自社ブランドを維持するため赤字覚悟で買ったのでは」とみる。
 県漁協によると、今季の生産量見込みは約930トン。昨季の3倍だが、震災前の3割にとどまる。県漁協かき部会の高橋文生部会長は「ようやく出荷にこぎ着けた。実入りはまだ十分ではないが、これから良くなる。小粒でもおいしいカキを提供したい」と話した。

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