就活ルール廃止検討 学生らに波紋広がる

経団連中西会長が3日、大手企業の採用活動のルールを廃止すべきとの考えを示したことを受けて、波紋が広がっている。

中西会長は、3日の記者会見で、2021年春以降に入社する学生の採用活動に関して、就職活動ルールを廃止すべきとの考えを示した。

また、新卒の学生を企業が一括採用するだけではなく、自由に採用できるようにすべきと強調した。

経団連は今後、ルールを廃止するかを検討するという。

賛成 大学1年生(19)
「機会が増えるってことは、チャンスが増えるってことなので、自分の就きたい職に就ける確率も上がるということで、とてもいいと思います」

賛成 専門学校生(20)
「1年あった方が、落ち着いて就職活動できるかなというふうには思います」

賛成 大学3年生(20)
「1年中、就職ですよね。いいんじゃないですかね、わかんないですけど」

反対 大学4年生(22)
「この期間にやるっていうのを決めてもらった方が、そこに向けて準備もできるので、期間、本当にきっちり決めてほしいっていうのが本当のところです」

立教大学 キャリアセンター事務部長・神山正之氏は、「やはり大学時代にしっかりと経験して、積んでいくキャリアというものが積めなくなりますので、そのところは、大学にとっても、企業にとってもマイナスになるのではないかと考えています」と述べた。

一方、政府内では、就活ルール廃止に前向きな意見と、慎重論が交錯している。

麻生財務相は、「一斉にやっているというのは、日本以外に、ほかの国でどこかあるのかね?」、「現場に合わなくなってきてるんじゃないかという話をされているのは、一考に値するとは思う」と述べたが、菅官房長官は、「企業側、大学側が学生のことを十分に考えながら議論していくことが重要だ」と述べるにとどめ、官邸筋も「中西会長個人の意見だ」として、慎重に対応する姿勢を示している。

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