2021年春に入社する今の大学2年生から適用される就職活動の新ルールについて、政府は26日、国内約1100の経済・業界団体に順守を要請する文書を送り始めた。「会社説明会は3年生の3月、面接は4年生の6月解禁」という今のルールの主要部分を維持しているが、罰則はなく、守るかどうかは企業の判断に委ねられる。
今のルールを主導する経団連が昨年10月、現2年生からルールを作らないことを決め、政府が代わりに主導することになった。学生の混乱を防ぐためなどとして、日程などの骨格を維持。インターンシップ(就業体験)と称しながら解禁前に実質的な説明会や選考をすることの禁止も、現行の規定を踏襲した。
一方、現2年生の就活期間は、20年の東京五輪・パラリンピックの開催と重なる可能性がある。地方在住の学生が宿泊施設を確保しづらかったり、ボランティアに参加する学生の就活の日程と重なってしまったりすることが想定されるため、「学生の事情に十分に配慮」することも求める。