山元産ホッキ貝、見て食べて 来月の「産業祭」へ準備着々

◎PRへゆるキャラ誕生
 宮城県山元町特産のホッキガイの知名度を上げるキャラクター「ホッキーくん」の着ぐるみが完成し、町が28日、PR担当係長に任命した。11月23日に町内である「ふれあい産業祭」で活動を始める。
 ホッキーくんの頭は貝殻、青い胴体が海、黄色い肌が稲穂をイメージ。2009年に町の公募でデザインが決まったが、着ぐるみ製作は東日本大震災の復旧業務優先で先延ばしされ、震災から2年7カ月を経てのデビューとなった。
 斎藤俊夫町長から町役場で辞令を受けたホッキーくんは、町職員を通じ「たくさんの人に産業祭に来てほしい」とアピールした。斎藤町長は「町全体をPRする主役を担ってほしい。働きぶりに応じて昇格も考えたい」と期待を寄せた。
 同町の磯浜漁港のホッキガイは震災前、年間40トン前後と県内一の水揚げ量を誇っていた。津波で大量のがれきが漁場に沈み、現在は休漁中。関係者は新漁法の採用などで今冬から一部海域での再開を目指している。
◎コロッケにプロも舌鼓
 山元町内の飲食店が提供する特産のホッキガイを使った新メニュー「ホッキコロッケ」の試食会が28日、同町の亘理山元商工会山元事務所であり、プロの料理人が3店の試作品の味を確かめた。
 ホッキコロッケは商工会が2月に行ったホッキガイの創作料理コンテストのグランプリ作品。商工会の呼び掛けに応じた各店が、トマト味をベースにしたオリジナル作をさらに工夫した。
 3店のうち鮮魚店「たけだ」はホッキガイの身と肝を具にしたおにぎりを揚げ、素揚げした身で挟んだ。持ち込んだ林正人さん(34)は「ホッキガイの魅力を存分に出すため薄味にした。身で挟んだのは二枚貝をイメージしたため」と話した。
 各店の試作品を試食した仙台国際ホテルの中村善二総料理長は「ホッキは味が淡泊なので、たれが決め手になる」などとアドバイスした。
 コロッケは他の3店を含む計6店が提供する予定で、11月23日に町内である「ふれあい産業祭」でも試食が行われる。

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