山元町は東日本大震災の被災者の集団移転先として整備する新市街地3地区の申し込み状況を発表した。宅地分譲と災害公営住宅に計586戸が申し込みや転入の意向を示し、8月の前回締め切り時より71戸増えた。募集戸数に対する申込率は84%で、10ポイント上がった。
内訳は、宅地分譲が22戸増の179戸、災害公営住宅が9戸増の367戸。地区別では、新山下駅周辺が23戸増の364戸(宅地分譲131戸、災害公営住宅233戸)、新坂元駅周辺が8戸増の99戸(32戸、67戸)。宮城病院周辺は83戸(16戸、67戸)で前回と同じだった。
このほか地区や再建方針が未定の転入希望世帯が40戸あった。
町は前回締め切り後、移転先が未定だった160戸の意向を再確認。宅地分譲で34%、災害公営住宅で13%が依然空いており、町は過去の調査で自主再建を希望しながら仮設住宅を出ていない500戸の意向をあらためて調べ、来月予定の再募集への応募を促す。
新市街地には公共機関や商業、福祉施設なども集積させる計画。町によると、新山下駅周辺でスーパー、新坂元駅周辺でホームセンターから進出の申し込みがあった。門脇克行副町長は「新市街地の整備を進め、さらに人口が集まるよう努力したい」と話した。