山口達也、涙…防護服姿で4カ月ぶりのDASH村「荒れ放題で寂しかった」

 TOKIOの山口達也(39)が25日、日本テレビ系「ザ!鉄腕!DASH!!」(日曜後7・0)のロケ地で福島第1原発事故により計画的避難区域となっている福島県浪江町の「DASH村」に、東日本大震災後初めて入ったことを明らかにした。7月中旬に防護服姿で、放射性物質に汚染された土壌の浄化実験を敢行。都内での会見で「もうDASH村には入れないと思っていた」と涙ながらに語った。(サンケイスポーツ)
 「村が荒れ放題になっていたのは寂しかった」。3月11日以来、約4カ月ぶりに“第2の故郷”に足を踏み入れた山口がポツリと漏らした。
 大震災による原発事故の影響で、原発から約25キロ離れたDASH村は計画的避難区域となった。今回立ち入りが実現したのは、6月にJAXA(宇宙航空研究開発機構)から番組側にあった依頼がきっかけだった。
 それは「DASH村で放射性物質のデータ採集と実験をしたい」というもの。宇宙での食糧自給自足をテーマに研究しているチームだが、特に「ヒマワリが土壌の放射性セシウムを吸収する」との説の実証実験を行いたいとの意向だった。
 この提案に山口が動いた。城島茂(40)と同村でロケ中に震災に遭遇し、翌日に10時間以上かけて帰京した経緯もあり、「その後の村がどうなっているのか見たい」との思いが募っていた。「まず現状を責任を持って伝えたかった」。山口の強い意向で、実験の実施が決まった。
 浪江町の許可を得て7月16日、山口とJAXA関係者、放射線専門家ら数人でDASH村に入村。2000年から番組内の目玉企画として農作業や動物の飼育などを続けてきた愛着ある土地に、「久しぶりに入れてうれしかった」という半面、「こんなに草ボーボーになっちゃうのか」と衝撃も受けたという。
 安全に配慮して防護服に防塵マスクを着用し、2時間限定の屋外作業でヒマワリの種を植えた。8月22日に再度入り、育ったヒマワリや周辺土壌などを採取した。
 現在解析中のデータ次第で今後の活動が決まるが、「ヒマワリを足がかりにDASH村を取り戻したいし、地元の人々の手助けにもなればいい」。DASH村と被災地復興への熱い思いを胸に、山口の挑戦は続く。
日テレ9・11放送
 今回はTOKIOのメンバーを代表してではなく、山口個人が積極的に進めたプロジェクトで、他のメンバーには村に入る前日に報告。「驚いていたけど、『きちんと様子を見てきて』と言われた。後で村の様子を伝えたら安心していた」という。DASH村入りと実験の様子は、9月11日の同番組で「DASH村~再生を目指して~」と題して放送される。

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