山形県 インバウンド過去最多40万人 23年 銀山温泉など人気

山形県は2023年に県内を訪れたインバウンド(訪日客)が40万338人で、現在の調査方式になった13年以降最多だったと発表した。前年の約7倍に当たる大幅な増加。昨年5月の新型コロナウイルスの5類移行で往来が戻り、主にアジア圏から有名観光地への集客が増えたとみられる。

 6月下旬の発表によると、23年は前年の5万6051人から34万4287人増えた。これまで最多だった19年の38万8928人も上回った。

 国、地域別では、台湾が最多で19万1287人。全体の47・8%を占め、6321人だった前年の約30倍にもなった。コロナ禍で休止していた国際チャーター便の再開も影響した。

 他はタイ、シンガポール、マレーシアの東南アジア諸国連合(ASEAN)3カ国の計4万4076人、香港の2万4594人、中国の2万4762人などと続いた。多くが銀山温泉(尾花沢市)や蔵王温泉、山寺(ともに山形市)など人気の観光地に足を運んだ。

 県観光交流拡大課の担当者は「台湾はコロナ禍の前から需要が高かった。宿泊単価の高い欧米などの富裕層の誘客にも力を入れ、県内のさらなる観光振興を図りたい」と話した。

 集計は、観光庁の宿泊旅行統計や県内各地の観光関連施設114地点へのアンケートを基にした。

タイトルとURLをコピーしました