岩手、宮城でスーパー展開 ベル、アークス子会社に

 岩手、宮城両県で食品スーパーを展開するベルグループ(盛岡市)は28日、業界2位のアークス(札幌市)と9月1日に経営統合することに合意したと発表した。ベルグループは株式等価交換でアークスの完全子会社になる。
 経営統合は、店舗削減などによる効率化と東北での体制強化が狙い。店名の「ビッグハウス」「ベルプラス」は今後も継続する。
 ベルグループは岩手県と宮城県でスーパー25店を展開する。アークスは2011年に「ユニバース」(八戸市)、12年に「ジョイス」(盛岡市)を経営統合するなど、北東北で積極的に食品スーパー事業を拡大している。
 経営統合によってアークスの東北での店舗数は計111店、北海道を含めると計317店になる。年間売上高は東北で2000億円、グループ全体で5000億円を見込む。
 両社の協議はことし1月に本格化した。東京都中央区で開いた記者会見でベルグループの遠藤須美夫社長は、「最も基本的で効果的な事業効率化が店舗の集中展開だ。それが短期間にできる企業の合併・買収(M&A)に迷いはなかった」と経緯を説明。「東北では建設費が2倍になり、単独での新規展開のめどがつかなかった」とも語った。
 アークスの横山清社長は「地域シェア30%を目指し、大手小売りグループに対抗したい」と抱負を語った。

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