岩谷堂箪笥ガチャ好評 奥州などで販売 20分の1、全5種

岩手県奥州市の伝統工芸品「岩谷堂箪笥(たんす)」を忠実に再現したミニチュアフィギュアのカプセル販売機「ガチャポン」が人気を集めている。流れる木目や華麗な金具が精緻に表現され、マニアをうならせる。

■木目や金具 忠実に再現

 フィギュアは1個500円。上階に上がるための「階段箪笥」、車輪付きで移動可能な「車箪笥」など全5種がある。

 プラスチック製ながら、茶や朱色の深みある色合いが重厚感を醸す。高さ4センチ程度と本物の20分の1サイズで、爪の先ほどの引き出しは開閉が可能だ。

 岩谷堂箪笥生産協同組合が監修し、大阪市の玩具メーカー「J(ジェイ)ドリーム」が2万3650個を生産した。昨年11月、えさし藤原の郷(さと)(奥州市)をはじめ、盛岡や仙台の商業施設など全国各地で販売を始めた。

 組合は金具の位置や引き出し内部の色、底面の形状をきめ細かく指導。福嶋真里事務局長は「引き出しの密閉度が精密で、職人も驚くほどの完成度。岩谷堂箪笥を知ってもらうきっかけになればうれしい」と期待を寄せる。

 フィギュアを収納するケース3種類も新たに開発。ケヤキ合板に漆を塗り重ね、南部鉄の装飾金具をあしらった本物仕様だ。各5個の限定生産で、15~18日に藤原の郷で開催する「岩谷堂箪笥まつり」で販売する。フィギュア5種入りで8800円。

 まつりでは展示品のほか、注文品も含む箪笥全品を4割引きで取り扱う。午前10時~午後5時。連絡先は組合0197(35)0275。

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