日本質的心理学会(JAQP)は10月3日、4日に宮城教育大学にて第12回大会を開催する。開催日は当初、9月19日、20日の予定であったが、アイド ルグループ「嵐」のコンサート開催日程と重複することを考慮し、予定日の変更を行った。ネットではファンや県内有識者による賛否の声があがっている。
JAQPの第12回テーマは「ともにおこす」。大会当日は、震災以降、東北居住者と多くの企業や大学が連携してきた歩みを振り返り、協働のあり方や復興の道筋についてさらなる展望を得ることを目的としたシンポジウムが開催される。
大会準備・実行委員長の香曽我部琢氏によると、大会が東北地方で開催されることと、教育系単科大学で開催されることはともに初めてのことであるという。同氏は大会開催の挨拶として、大会への参加はもちろん、東北復興の一環から仙台市内の観光や歴史探訪も呼びかけた。
大会の開催日時と場所は、当初仙台市青葉区の宮城教育大学で9月19日、20日が予定されていた。しかし、5月1日に人気アイドルグループ「嵐」が同日にコンサートを行う発表をしたことを受け、開催日時を10月3日、4日に変更した。
同大会Webサイトでは、日程変更の理由を「仙台市内の宿泊施設が満室となり、公共機関も混雑が予想される」ためとしている。嵐による東日本大震災復興 支援コンサート「ARASHI BLAST in Miyagi」、通称「嵐ランド」は宮城郡利府町の「ひとめぼれスタジアム宮城」にて9月19日から23日に行われる予定で、約20万人の動員が見込まれ るという。
ひとめぼれスタジアム宮城は県内からは「宮城スタジアム」、または同スタジアムが建設されているエリア一体とまとめて「グランディ・21」と称されるこ とが多いが、仙台市中心部より距離があることで毎年「不便」との声もあがる会場。会場周辺に宿泊施設が少ないことから、2013年のサザンオールスターズ によるコンサートの際も仙台市内の宿泊施設はもちろん、市内の長町や、会場に比較的近い松島、塩釜、秋保温泉の宿泊施設が混雑した。
ネットでは、この日程変更にさまざまな反応がみられた。JAQPの第12回大会の詳細やスケジュールは、Webサイトで閲覧が可能。現在、各シンポジウムへの参加やポスター掲示の予約を受け付けている。
◆JAQPの第12回大会日程が変更になったことに対するネットの反応
「福岡でもSMAPや嵐のライブ時に大きな学会の日程が変更になったことがあった」「嵐コンサートのために学会の日程変更、これは英断だと思う。冷静な判 断をされた学会のスタッフの有能さに驚いた」「ファンとして学会の関係者に申し訳ない気持ち」「嵐のほうが日程変更をしてくれないかな」「どちらも東北大 震災を応援する会だから、どちらが悪いというわけではないと思う」