左利きに隠されたちょっと面白い10の真実

食事の時に隣の人の邪魔になるからという理由で、お箸の国には左利きが少ないという説がある。いまだに日本では、左利きだと「お! ぎっちょなの?」とか、スポーツ選手は「彼はサウスポーなんですよね」などと、“左利き = 他の人はちょっと違う” という目で見られがちだ。
そこで、左利きはやはり右利きとは一線を画す存在なのか、左利きに隠されたちょっと面白い10の真実を紹介したい。
1. 世界中で9人に1人が左利き
世界における左利きの割合は9人に1人。女性よりも2倍近く男性に左利きが多く、頭脳明晰な人物が多いのが特徴だ。MENSA(知能指数130以上の人しか入れない団体)の2割のメンバーが左利きで、平均的に左利きの男性は右利きの男性よりも15パーセント収入が多いのだそうだ。
2. 左は縁起が悪い
古代ヨーロッパで使用されたラテン語の Sinister という単語は、邪悪で不吉という意味の他に “左” という意味も併用している。また古代インドと東南アジアで用いられたサンスクリット語では、“左” を意味する単語は邪悪で有害な、という意味の単語と同義語として使われていたのである。
3. 左利きには統合失調症が多い
ある研究により、分裂情動性障害および統合失調症患者の4割が左利きであることが判明している。また、双極性障害や欝(うつ)患者の約1割を左利きが占め、左利きには精神疾患の症状が出やすいとの見解が発表されているのだ。
4. 左利きの政治家はテレビ討論で有利
テレビの討論会で左利きの政治家が、利き手である左手をジェスチャーでよく動かすと、テレビスクリーンを見ている右利きの視聴者にアピールでき、優位に立てるのである。
5. 左利きは酒をよく飲む
1970年代に、左利きはアルコール依存症になりやすいとの研究結果が発表されたことがあったが、近年の研究により、一般的に左利きは依存症にはなりにくいことが判明している。しかし左利きは右利きよりも酒を頻繁に飲み、飲酒量も多いのだという。
6. 左手は不浄
イスラム教では、トイレで用を足したあと左手を使って洗浄し、右手で生殖器に触れてはいけないとされている。インドでは、左手は「不浄の手」とされていて、食事の時や握手する時は必ず右手を使わなければならない。
7. オウムは左利き
コバタンと呼ばれるオウム科の鳥はすべて左利きで、ほとんどのオウムが左のかぎ爪を使用するのだそうだ。オーストラリアで16種におよぶ320匹のオウムを調査した結果、47パーセントが左利きで33パーセントが右利きであることが分かっている。
8. ヨーロッパの古城では左利きの騎士が有利
ヨーロッパの古城のらせん階段が右回りで設計されているのは、城が侵略された時、右利きが大半を占める敵の騎士たちに剣を使いにくくさせるためである。よって小回りがきく左利きの騎士には有利なのである。
9. 左手を使用中は音の変化に敏感
左手を使用している時、左の耳はゆっくりとした音の変化に敏感になるという。よって、どちらの手を使っているかによって音の聴こえ方が変わってくるのである。
10. 右側通行はナポレンオの影響
フランス皇帝ナポレオンが登場する前、ヨーロッパのほとんどの国は左側通行だった。しかし左側通行で馬に乗っていると、左利きのナポレオンは戦闘になった時に右側から向かってくる敵を切り付けにくいため、道を右側通行にしてしまったという。
そしてナポレオンに占領された国々にも右側通行が導入され、現在も右側通行の国はその名残りなのである。今でもイギリスが左側通行なのは、フランスの手に落ちなかったからだ。
やはり左利きは右脳を使用する度合いが増えるため、右利きとは異なる特徴が現れるのかもしれない。左利きとして生まれたからには、“少数派” として、その個性を存分に楽しめば良いのではないだろうか。

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