市町村、歳出入3年ぶり減 復旧事業費が減少

 宮城県は7日、県内全35市町村の2013年度普通会計決算をまとめた。東日本大震災後増加していた歳入歳出がともに、復旧事業費の減少に伴い3年ぶりにマイナスに転じた。
 歳入総額は前年度比2643億円(11.4%)減の2兆595億円。内訳は復興交付金など国庫支出金が36.5%減の6311億円、地方交付税は12.6%減の3057億円だった。
 歳出総額は前年度比3089億円(14.4%)減の1兆8432億円となった。復興交付金を原資とした基金造成が減り、積立金が59.4%減の3163億円。道路や河川などの災害復旧事業費は15.8%減の863億円。集団移転や災害公営住宅建設に充てる普通建設事業費は97.6%増の3317億円だった。
 一般財源のうち、人件費や扶助費など義務的経費の割合を示す「経常収支比率」は93.2%と0.2ポイント悪化し、財政硬直化が進んだ。90%以上の団体は前年度より2団体増え、16団体となった。
 地方債残高は1兆2913億円で前年度比16億円減少。借金返済額の大きさを標準財政規模に対する割合で示す「実質公債費比率」は11.1%で、0.4ポイント改善した。
 地方債発行に県の許可が必要となる実質公債費比率18%以上の団体はなかった。村田町が16.0%で最も悪く、山元町15.3%、東松島市15.2%、石巻市15.0%と続いた。
 上下水道、病院など県内に184ある地方公営企業決算の総収支は、前年度より19億円増えて97億円の黒字だった。資金不足に陥った事業はゼロ。前年度までは塩釜、登米両市の病院事業会計が該当していたが「経営努力を行った」(県市町村課)ため解消された。

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