市税収不足といえ…子供券にビール広告 兵庫・城崎温泉

 城崎温泉(兵庫県豊岡市城崎町)の名物・外湯を管理、運営する豊岡市が、宿泊客に配布している子供用入浴券に大手ビール会社の商品広告を掲載し、一部の旅館関係者から「やりすぎでは?」と疑問の声が上がっている。市は「収入不足を補うためにお願いした」と苦しい台所事情を訴えるが、なりふり構わぬ姿勢に“仲間内”から冷ややかな目が向けられている。
 城崎温泉街には、「御所の湯」「一の湯」など7つの外湯が点在し、宿泊客は旅館に置いてある入浴券を使って外湯めぐりを楽しんでいる。
 ただ、平成18年度に151万人を数えた外湯の利用客はその後、年々減少。市は、営業時間の一部短縮や日帰り客でも外湯めぐりを楽しめる1日入浴券の発売など経営努力を続ける一方、入浴券に企業広告を掲載することで印刷経費を削減しようと広告主を募集。大手ビール会社が名乗りを上げたため、大人用と小人用(小学生以下)にビールの広告を掲載し、今春から各旅館で配布している。
 しかし、一部の旅館関係者が「子供用にはジュースの広告を載せてほしい」とビール広告を疑問視。これに対し、市は「大人用と子供用で広告内容を変えると、印刷代が倍近くかかる。特に利用客からクレームもない」と説明、差し替えの予定はないという。

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