希望の光ともした 南三陸VC閉所前に感謝祭

東日本大震災後、宮城県内の災害ボランティアセンター(VC)で唯一活動を続けてきた南三陸町災害VCが今月閉所するのを前に、ボランティアに感謝する集いが15日、町総合体育館であった。
町と町社会福祉協議会が企画。災害VCを通して町内で活動をした約1万2000人に案内を送り、約1100人が参加した。
感謝の辞で、佐藤仁町長は「お帰りなさい」と呼び掛けた。声を詰まらせながらがれき処理や産業支援などの活動を振り返り、「絶望と悲嘆に暮れた住民に、希望の光をともしてくれた」と貢献をたたえた。
体験発表では、東京都府中市の生田久也さん(52)が「災害VCのサポートで安心して活動できた。南三陸の景色を見て復興が終わったと思う人はいない。来なくていいと言われるまで支援を続ける」と語った。
会場の外では、住民らが鍋物やおにぎりを振る舞った。志津川小避難所自治会(当時)の仲間と参加した高橋長泰さん(61)は「素晴らしい行動力で支えてくれた」と感謝した。
4月以降、町社協に設置するVCが町外ボランティアの受け入れを担う。町は災害ボランティア経験者を軸とした「南三陸応援団」を結成し交流拡大を図る。

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