帰国できない留学生へ救いの「宿」 仙台の不動産会社が格安で物件提供

不動産賃貸などのシェルージュ(仙台市宮城野区)は、新型コロナウイルス感染症の影響で帰国できないまま賃貸契約が終了して住まいを失った海外からの留学生向けに、仙台市青葉区の民泊物件を活用した宿泊支援「帰国困難者支援プラン」を始めた。

◎支援プラン1泊2500円

 物件は青葉区国分町の「シエルハウス勾当台」。個室が5室あり、キッチンと風呂、トイレは共有。料金は1泊2500円(通常3500円から)に抑え、長期利用はさらに割り引く。水道、電気、ガスの手続きが不要で、すぐに生活できる。
 新型コロナによる航空便の運休や減便に加え、各国で入国制限も拡大。留学期間を終えても帰国できず、友人宅やホテルに滞在するケースもあり、同社に「行き場がなくて困っている」「飛行機の予約が取れるまで泊めてほしい」「外国人は門前払いされる」といった相談が寄せられていた。
 既に留学生1人の入居が決まっている。希望者が増えた場合は同社管理の他のアパートやマンションを活用し、家具レンタル込みの特別料金を検討するという。
 同社の秋田保彦シェアビジネスマネジャーは「観光需要がない中、困っている留学生のためにできることをしたい」と話す。新型コロナによる倒産や人員整理に伴う社員寮の退去などがあれば、日本人も対象にすることを視野に入れる。
 入居の際は事前に体調や健康状況などを確認する。連絡先は022(296)3076。

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