常磐線、内陸移設 宮城―福島・被災の3駅 JRと2町合意

東北運輸局は21日、震災の影響で運休しているJR常磐線の再開に向けた復興調整会議の第3回会合を仙台市内で開いた。参加した沿線自治体やJR東日本などは、津波被害が大きかった宮城、福島両県の3駅を内陸側に移す新ルート案を具体化していくことで合意した。
 新ルートは新地駅の南側約2キロの地点から内陸側に向かい、浜吉田駅(宮城県亘理町)までつながる約15キロ。区間内にある新地(福島県新地町)、坂元、山下(ともに宮城県山元町)の各駅はいずれも内陸側に移設する。
 新地、山元両町がそれぞれ土地利用計画の一部として作成した移設案をベースに、JRが1本のルートになるように調整した。
 今後はルート案に基づいて、用地買収などの事業費や工期を定めた復旧スケジュールを詰める。JRは併せて基本設計を進める。運輸局によると、自治体側は用地買収にも積極的に関与する意向を示しているという。
 運輸局は会合終了後、「各自治体は年内の復興計画策定を予定している。その計画に常磐線の復旧スケジュールを盛り込めるよう協議を急ぎたい」と説明した。

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